重田 洋一 院長
YOICHI SHIGETA
“動物さん”、それぞれの個を尊重し、その家族にとってベストな治療を提供していく。
酪農学園大学を卒業後、東京大学獣医外科学教室研究生を経て、1996年に『 ドンペットクリニック』を開院 (東急池上線「御嶽山駅」から徒歩3分、東急池上線「雪が谷大塚駅」徒歩4分)。
重田 洋一 院長
ドン・ペット・クリニック
大田区/北嶺町/御嶽山駅
- ●犬
- ●猫
獣医師を目指すきっかけは私の愛犬(ドンさん)
獣医師を目指したのは、子供の頃から生き物が好きだったということに尽きます。大好きな生き物とずーっと一緒に過ごせる職業は何かと考えたところ、獣医師しか思い浮かばなかったということなのです。その後、自分の愛犬(ドンさん)が病気になり、ますます獣医師を目指す気持ちが強くなりました。
大学では当初、病理を学びました。病理とは、皮膚や臓器から細胞を採取し、顕微鏡レベルで病気の診断をする学問のこと。その後、獣医師免許を取得し、研究生になった時には外科に行きましたので、病理が専門というわけではありませんが、経験があることですので、支障がないものであれば、病理検査に回さずに私自身が組織診断をおこなうこともあります。組織をとって送るには1週間かそこらのタイムラグはでるものですから、病状がその間も進行すると考えると、有益だと言えるでしょう。
病理を経て、東京大学の外科学教室に籍を置いたのは、さっきお話したドンさんがそちらにお世話になったからです。彼とは中学生のころからずっと一緒で、私にとって親友であり、弟のような存在でした。病院名にある“ドン”は、その彼の名前なのです。
当クリニックは1996年の開院以来、学生結婚した妻と2人で診療をおこなってきました。我ながら、私と妻は、良い組み合わせだと思っています。私だけでは、ほら、見た目が少し怖いでしょ(笑)。「先生」ということもあるのかと思いますが、飼い主さんは私には言えないようなことでも妻には話してくださるのです。飼い主さんがどんな些細なことでも相談できるクリニックにしていきたいですね。
総合診療科を目指し、責任を持った対応を
『ドンペットクリニック』は、総合診療科を目標としています。目であってもお口のことであっても、こちらにいらっしゃれば答えを示せるようにと考えています。
1つの分野のエキスパートを目指すのでははなく、あえて言えば、総合的なエキスパートでありたいのです。
総合診療科を名乗るにあたっては、患者さんを抱え込むということはあってはならないと考えています。例えば口の中に腫瘍を疑うものがあったとしましょう。血液検査、レントゲン撮影、組織の採取。順繰りにそれを行い、2週間掛かってから専門病院に送るのは賢明とは言えません。それらの検査は二次診療施設であればCTまたはMRI検査を含め1度にできるものです。そしてその2週間の差が大きな違いとなることがあるからです。私はそんなことは絶対にしたくありませんし、責任を持って診て、必要と判断すれば、責任を持って紹介をさせていただき、協力し治療を進めていくことを常に心掛けています。
飼い主さんに掛かる心の負担を少なくするために
獣医療も段々と細分化されていき、それぞれに高度医療というものが出来上がりつつあります。それは非常に良いことですが、全員に必要かと言えばそうではなく、私はその先を飼い主さんに話してさしあげたいと思っています。
状況を見て、それぞれの選択肢のメリットとデメリットをご説明し、考える時間についてもお話をしていく。その時間は、1週間あることもあれば、3日しかないこともあるでしょう。今はできることが多いものですから、それだけ、飼い主さんに掛かる心の負担は大きなものとなります。
私は、2000年に母を亡くしました。死というものへの考え、ご家族に接する際の気構えは、そこから大きく変わったように思います。その最期の時を悔いなく迎えるためにはどうすれば良いか。できることを飼い主さんと共に悩み、考えていく。死を前にして、一辺の悔いも残らないということはありません。しかし、みんなで考えたことをみんなでやりきれれば、悔いが後悔に変わることはないと思うのです。「よく生きたね、お疲れさま」と声を掛けられるようにと思っています。
みんながハッピーに暮らしていくためにできること
常に勉強に励み、最善の道筋を示してあげられるようにしていきたいですね。その道筋であり、答えとは、病気そのものとは限りません。健康な子でも、病気を抱えてしまったあとでも、より幸せに暮らしていく手がかりを提供するということになります。
10歳になって白内障に罹っていたことがわかったとしましょう。その年齢であれば、点眼薬で進行を遅らせることが有効な治療になります。しかし、誰もが365日、1日3回の点眼をできるわけではありません。飼い主さんによっては、それができないことでご自分を責められる方もおられるでしょう。その様な時には目が見えなくなったとしても大丈夫、散歩の際は、鈴を身につけるようにしてください。そうすれば、その鈴の音を頼りにワンちゃんは歩くようになりますよ。そんな風に次の方法を提案することも、私たちの大事な仕事です。
動物さんだって、飼い主さんがニコニコしてそばにいてくれるほうがうれしいに決まっています。大切なことは、みんながハッピーに暮らせることなのですから。
これから受診される飼い主さんへ
今のペットさんは、人間に歩み寄って暮らしている状況にあります。歩み寄らなければこの都会では暮らしていけないという一面もありますが、とはいえ、その子が人間ではないということもご理解いただきたいと思うのです。珍しいと思いますが、私は犬さん、猫さんと、さん付けをして動物を呼ぶことが多いです。彼らにも、犬としての権利、猫としての権利があるわけですから、1つひとつの個を尊重していくべきだと思うのです。声高にそれを主張するつもりはありませんが、頭の隅にその事をとどめておいていただければうれしく思います。
何かお困りのことがありましたら、遠慮なくお声掛けください。街のかかりつけ医として、責任を持ってその先の道筋を示すことができる獣医師でありたいと思っています。
※上記記事は2016年12月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
重田 洋一 院長 MEMO
- 出身地:東京都
- 趣味:車、バイク、筋トレ
- よく手にとる本:クルマ雑誌、獣医学関連書籍
- 好きな映画:ワイルド・スピード
- 座右の銘:無知の知
- 好きなアーティスト:矢沢永吉
- 好きな観光地:伊豆
グラフで見る『重田 洋一 院長』のタイプ
穏やかで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
穏やかで明るく話しやすい先生 | ||||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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